晶子の徒然草
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
今月は確定申告の後処理で社員全員が走り回っており、申し訳ないことに3月中にお便りを送ることができませずに、4月に入ってしまいました。お詫び申し上げます。
そのため、このお便りが皆様に到着いたします頃には、桜は散っているような気がします。でも、桜の後は可愛いチューリップ、そして華やかなつつじやさつき、全国各地から花の便りが届きます。いよいよ、本格的な春の到来です。
春分の日を通り過ぎ、20度を超える日々も続きますが、偶には花冷えの日もあり、寒暖の差を感じる日々です。この花らんまんの季節を迎えると、ついつい口ずさみたくなる歌があります。清少納言が書いた「枕草子」の第一弾の冒頭です。
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎはすこしあかりて、
むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。」
春はあけぼの(夜明け)が情趣深くてとても素晴らしい。
だんだん空が白くなっていき、山ぎわ(山に接している空)が少し明るくなって、
紫がかった雲が細くよこにたなびいている(その景色がとてもよいのだ)。
700枚を超える確定申告がようやく完了しほっとした3月の朝、目が覚めて窓を開けると、春分の日を超え夜明けも早くなっており5時30分過ぎには空が白み始め、この枕草子をリアルに体験するような早朝でした。未明から快晴で空には雲一つなく、あけぼのは刻々と変わり、だんだんとお日さま色に明るくなっていき、心まで温かくなってきます。1200年前の昔、「春はあけぼの」と絶賛したのも頷けます。
群青色にわずかに紫がかかった、冷え込んだ冬の夜明けは厳しく、確定申告の作成と税制改正の解読へと、しっかり私を厳しく引き締めてくれます。でもやっぱり、柔らかなシフォンのような春の朝が清々しくて大好きです。(何よりも確定申告が完了した開放感のなせる技なのでしょうが・・・・・・)
さて、春分の日には、昼と夜の長さは同じになると思っていたのですが、自然科学研究機構の国立天文台のホームページによると、実際にはそうではないようです。ではまず、理由を考える前に、「昼とはなにか」「夜とはなにか」を考えてみます。
昼や夜がいつからいつまでなのかというはっきりした定義はありませんが、多くの場合、日の出・日の入が昼と夜の境であると考えられていますので、日の出・日の入が昼と夜の境であるとして、春分の日の昼と夜の長さについて調べてみました。
実は春分と秋分の日においては、昼の方が長くなっており、二つの理由があります。ひとつ目の理由ですが、日の出と日の入の定義に答えがあります。日の出も日の入も「太陽の上辺が地平線と一致する瞬間」として定義されているからです。
もしも「太陽の『中心』が地平線と一致する瞬間」と定義されていれば、日の出から日の入まで太陽が移動する道のりと、日の入から日の出まで太陽が移動する道のりは、全く同じになります。しかし現在の定義では、日の出から太陽の中心が東の地平線に達するまでと、太陽の中心が西の地平線に達してから日の入まで、昼のほうが、それぞれ太陽の半径分だけ長い道のりを移動しなければなりません。そのために昼の時間が長くなっているのです。
もうひとつの理由ですが、地球には大気があるために、地平線近くにある天体は、大気の中を通る光の屈折によって、少し浮き上がって見えるそうです。日の出・入の計算をするときにもこの浮き上がり分を考慮して計算されており、この効果により昼の時間はさらに長くなるのです。実際に、春分の日の日の出時刻と日の入り時刻から計算すると、昼のほうが1時間以上長いことがわかりました。ということで、弥生月からは長くなっていく昼を存分に楽しむことができるのです。
ここしばらくの間に、外回りや内庭をじっくり観察していますと、桜が散った後の次の春の象徴チューリップの気配が感じられます。球根から芽が出、葉っぱがニョキニョキと頭を出しているのです。必死で時間を捻り出して30個の球根を植えた私の努力が実って、チューリップいっぱいの庭になってくれるのでしょうか?ドキドキワクワクしておりますが、結果は卯月のお便りでお知らせしますね。
さてさて、確定申告の間、お預けしていた原稿の締め切りがビシビシと私を襲ってきます。平成27年度税制改正案も国会を通過し、政令も公布され、いよいよセミナーと書籍刊行の本番です。住宅取得資金や結婚・子育て資金、教育資金の一括贈与の非課税特例等のビックな改正がいよいよ施行されます。相続税と所得税強化の流れの中、セミナーや書籍、個別のご相談を通じて、しっかりと正しい最新の税務情報を皆様にお届けし、皆様の幸せと日本の景気向上のお役に立ちたいと願っています。
如月の冷たさがゆるむ弥生、生命の営みが萌えいずる卯月、日の出の荘厳なる美しさで一日の始まりを明るく元気よく感じて、清少納言の如く、喜びに満ちた春をご一緒に迎えたいと存じます。