晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
暖かい陽ざしがぽかぽかと心地よく心躍らせてくれる春となり、二十四節気における清浄明潔(しょうじょうめいけつ)という言葉の略である清明に入りました。清明(せいめい)とは万物が清らかで生き生きとした様子を表すもので、花が咲き蝶が舞い、空は青く澄み渡り爽やかな風が吹く頃をいいます。新年度が始まり、新天地でスタートされる方も多くお見受けしますが、まさに生命力にあふれるこの時期、自然から爽やかなパワーを分けて頂き次のステップへと楽しくジャンプしたいものです。
さて、我が家の庭ではチューリップが咲き始めてきました。球根なのでどこに何色を植えたかは全く覚えおらず、朝起きて庭を見て、正面の花壇から赤色が、玄関わきからピンクがと少しずつ姿を現す花を見て、ワクワクドキドキしています。チューリップは散り終えるまで花を残しているのですが、これは球根にはよくないそうです。花が咲いたらバッサリ切り取り、後は葉の光合成で球根をしっかり肥え太らせないと翌年咲くよい球根にならないそうです。よって、可愛くて思い切って花を切ることができない我が家のチューリップは翌年葉だけ出て花は咲いたことなく、毎年新しい球根を植えています。
このチューリップは驚くほどたくさんの品種があり、登録されている数は6,500を超え、交配により毎年新種が発表されています。とてもカラフルな色で私たちを楽しませてくれるチューリップですが、一つだけ存在しない色があります。それは青です。チューリップは青色の色素は持っているのですが、青色を出す機能が不十分であるため、青や水色の花は咲かせられません。青いチューリップをどこかで見掛けられたとしても、それは花に塗料を掛けるか吸わせるかして咲かせたものです。科学の発展が目覚ましいので、バラと同様に研究が進み青いチューリップが見られるのも、そう遠くはないかもしれません。
さて、比較的安価で育てやすいチューリップですが、17世紀のオランダであったチューリップバブルについてご紹介したいと思います。当時のヨーロッパではチューリップはまだ珍しく、そのため富豪たちの間では花壇にチューリップが咲き誇ることが富の象徴でした。まもなくチューリップ収集家が現れ、色の分類などにより高値で取引されるようになり、中には家が1軒買えるほどの値段のするものもあったとか。短期間で多額の富を得られるという話が広まると、庶民までもが取引をはじめ投機は過熱の一途を辿りました。
しかし1637年2月、突然チューリップの価格が暴落し、何千人もの人が莫大な債務を抱えオランダ中がパニックに陥りました。翌年、政府が合意価格の3.5%の支払いでチューリップの売買契約を破棄できると宣言し混乱が収束。可愛いチューリップが何百年も前にそんな混乱を巻き起こしたとは驚きです。
さて、令和4年度税制改正法が3月22日参院本会議で、大きな対立もなく修正されることもなく、与党などの賛成多数で可決・成立しました。税法が可決し、それに対応する施行令、施行規則、そして通達などにより詳細が順次明らかされます。また4月からは、成人年齢が18 歳に引下げられます。では、「成人」になるとなにが変わるのでしょうか。
民法が定めている成年年齢は、「一人で契約をすることができる年齢」という意味と、「父母の親権に服さなくなる年齢」という意味があります。つまり、成人になると、親の同意を得ずに自分の意思で様々な契約ができます。例えば、携帯電話を契約する、一人暮らしのためのアパートを借りる、クレジットカードを作る、ローンを組んで自動車を購入する、といったことが自分だけできめられるようになります。一方、これまでは親の同意がない契約は「未成年者取消権」によって取り消せましたが、以降は簡単に取り消すことはできなくなります。まずは大人としての心構えと自己規制が必要なのですが、新成人は大丈夫でしょうか。少し心配です。なお、税法においては、相続時精算課税制度の選択や直系血族からの贈与税率の適用が18歳から受けられることになります。相続税と贈与税の一体化が継続検討されていることを考えると、有利に贈与できる範囲が広がったのですから早めの贈与を検討されてはいかがでしょうか。
ぽかぽか陽気に包まれて心地よい季節、これからは次々と色々な花が私たちを楽しませてくます。春の精から癒しとパワーをもらい、元気に楽しくお過ごしください。