晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
心地よい秋晴れの中、色付き始めた木々に心癒される季節となりました。今年は雨が多くその合間は異常に暑かったためか、紅葉する前に枯れて落ちてしまう葉が多く、庭の紅葉がきれいになるのだろうかと心配しています。コロナ禍で有名どころの紅葉狩りへ行くのは少し億劫で、庭のみならずいつもは何気なく通り過ぎるご近所の木々や花々を楽しく観察してみようと思っています。
先月の送付状でご案内しました、中秋の名月はご覧になられましたでしょうか。大阪はお天気に恵まれておらず、私が帰宅したころは雲に覆われて、時々雲間から顔を覗かせる程度でした。諦めきれずに、度々テラスに出て空を眺めていましたら、日付が変わった頃にはとびっきりの満月を見ることができました。本当にまんまるで、あまりの綺麗さに魅せられてウッドデッキの椅子に腰かけ、グラスを片手にうっとりと魅入っていました。残念ながらススキは用意できず、お供えのお団子も買う事ができませんでしたが、家にあった白玉粉とヨモギで白(月)と緑(ススキ)のお月見団子も作りお供えしました。深夜の中秋の名月に、お月様のパワーを分けてもらってとても幸せになりました。
今月は以前もご案内しました通り、10 月18 日の十三夜(後の月/のちのつき)もありますので、ぜひそちらもご覧になって下さい。空気の透明感が増す十三夜は、十五夜に負けず劣らず美しい月とされています。私はその日は残念ながら夜に仕事が入っていますので、前日の17 日(日)にしっかり月見の宴の準備を整え、ゆったりと月見をするつもりです。お月様には、月面探査という科学のロマンとウサギの餅つきというファンタジックな要素があり、どんな時でも心を洗ってくれます。今度こそは早いうちから晴れに恵まれ、雑念を払拭し綺麗なお月様と共に宇宙と一つになりたいと願っています。
春の七草は、お正月に無病息災を願って食されるものでご存知の方も多いと思いますが、この時期には同じような呼び名の「秋の七草」を見ることができます。万葉集に収められている山上憶良の和歌で、「秋の野に 咲たる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」という一首にちなんでいます。憶良はまた七草について、「萩の花 尾花・葛花・瞿麦の花 姫部志 また藤袴・朝貌の花」と花の名を掲げうたっています。この一首から読み解くと、秋の七草は、①萩(はぎ)②尾花(すすき)③葛花(くず)④瞿麦(撫子、なでしこ)⑤姫部志(女郎花、をみなえし)⑥藤袴(ふじばかま)⑦朝貌(あさがほ=桔梗、ききょう)となります。
春の七草は、七草粥として今年の無病息災を願い、正月料理に疲れた胃腸を休め、冬に不足しがちな青菜を補うために食されるため、食用の植物が選ばれています。この秋の七草は野に咲く花を目で見て楽しみ、その美しさを観賞し秋の訪れを感じるものです。遥か奈良時代から愛でられてきた秋の七草、野の花が大好きで歩いているときにいつも探すのですが、都会では野生で見かけることはほとんどありません。郊外や山に行けば見つかるはずですが、なかなかその暇がなく、花壇で桔梗やなでしこを育てて楽しんでいます。
とくに好きな花である桔梗は、万葉集では朝貌(あさがほ)と呼ばれており、日本でも古くから親しまれてきました。清々しい青紫色をしている星形のお花で、蕾は咲く寸前までふんわり膨らんで紙風船の様な形をしています。花が咲く瞬間にポンと音をたてて咲くのではと思わせる、妖精のような可愛らしい雰囲気が魅力的です。後ろ姿も艶やかで、夕暮れ時に見かけると今度は清楚な貴婦人の如く、清潔な色香漂うその美しさに見惚れてしまいます。さて、自民党総裁選も終わり、いよいよ総選挙が行われます。政権が固まってから税制改正が検討されますので、今年は税制改正大綱の発表が遅れるかもしれません。内容としてはコロナ禍に伴う経済対策が中心になりそうで、資産家の方々にとっては増税の可能性もあります。相続税と贈与税の一体化の動向も踏まえ、最新情報が手に入り次第、皆様にお知らせ致します。
一層秋らしくなって参りましたが、朝晩の冷えに体調を崩されませぬよう、心を惹きつけてやまない満月と古来日本人の雅な風流を支えてくれている秋の七草を心から楽しみ、元気に美味しくお過ごしくださいませ。