やわらかな春風を頬に感じ、心華やぐ頃になりました。ユキヤナギも満開になり、新年度も温かな気持ちで元気に皆様と歩んでいけたらと願っております。我が家は庭師さんの遺言で日本原種の木を育てましょうということで、ヤマボウシがシンボルツリーです。ヤマボウシは葉が先で花が後です。一方、日本の街路樹は花が先のハナミズキが多いようです。ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木で、ハナミズキの名はミズキの仲間で花が目立つことに由来しています。また、アメリカヤマボウシとも呼ばれており、その名は北アメリカ原産で日本の近縁種のヤマボウシに似ていることから、そう呼ばれています。

　このようなミズキとつく樹木は春先によく水を吸い上げ、幹を切ると水が滴り出てくることから名付けられました。同じ仲間のように見えますが、ハナミズキはミズキ科、トサミズキやヒュウガミズキはマンサク科の落葉低木で、少し種類が異なります。我が家の外庭ではヒュウガミズキが見頃を迎えており、小さな淡い黄色の花がいくつか集まってうつむいたような姿で開花しています。原産地は近畿地方の日本海側で一般的にはあまり知られていませんが、派手さはなくとも楚々としてとても可愛らしく、葉はハートのような形で、私の大好きな低木です。初夏の緑も美しく、秋には綺麗に紅葉し、芽吹き枝の状態でも花もちが良く、1 年中楽しむことができるお花です。

　世代を超えて大切にしたいのが昔から受け継がれている伝統行事です。4 月は花にちなんだ8 日の「花祭り」が歴史あるお祭りです。最近では「花祭り」と聞くと桜のお祭りと思っている方も多いようですが、実は桜とはまったく別のお祭りで、お釈迦様の生誕をお祝いする行事です。仏教の寺院では、境内にお釈迦様が生まれた場所であるルンビニの花園をあらわした花御堂（はなみどう）がつくられます。花御堂の水盤には、お釈迦様の立像が安置されており、参拝者は釈迦像の頭上に竹の柄杓で甘茶を注いで拝むのが習わしです。お釈迦様が生まれたときに、天から九頭の龍が清浄の水を注ぎかけた伝説によるものだそうです。私も近くのお寺に行って拝んでまいり、父と母が暮らしているあちらの世界に向かって、今在ることの感謝の念を伝えました。

　さて、少し暖かくなってきたこの頃は、寝る前にウッドデッキに出て夜空を眺めることが多くなります。4 月に入ると、日の出の時刻がぐんぐん早まり、日の入りも遅くなって、宵の空には赤く輝く火星がよく見えます。火星探査機が着陸して以来、火星のさまざまな状況が少し明らかになり、私はワクワクしてニュースを見ています。２月19 日早朝にＮＡＳＡの最新火星探査機が着陸しました。いつまでも赤く輝く火星は私にとってロマンあふれる星です。

　夜明け前には木星、土星が南東の空に昇ってきて、4 月６日から８日にかけて新月に向かう細い月が並んで見られました。私は夜明け前に起きて星を鑑賞するなどとても無理で諦めておりましたので、鑑賞されて撮影することができた方は私に見せてください。首を長くして朗報をお待ち申し上げております。

　いよいよ4 月には税制改正が施行されます。新税制をどのように活用すべきかによって、将来の税負担や経営判断が大きく変わります。最新情報をお届けしますので、ご遠慮なくご相談ください。

　さまざまな樹木が芽生えを始めています。新芽の鮮やかな若草の緑は生き生きとしており、待ち望んだあったかい春の到来です。生き生きと華やかに開花してくる花たちの競演を楽しみに、十分お身体にお気をつけて、心穏やかに艶やか春爛漫を楽しんでください。