晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
師走を迎え何かと気忙しい毎日ですが、夜空を見上げますと空気が澄みわたり星たちがいっそう美しく輝いて見えます。12月は春を待ち望む気持ちが次第に募ることから別名「春待月」とも言われます。地震や台風など、今までにない大規模な自然災害に見舞われ厳しい1年になったことを振り返りますと、心安らかに穏やかな日々を迎えられることを待ち望んでやみません。
1年の最後の1日である大晦日は、年神様を迎える前日の大切な日とされていました。そもそもお正月は、年神様をお迎えして祝う行事が起源となっているのですが、今の世の中でそのことを意識して過ごす日本人は少なくなってきているのではないでしょうか。年神様は新年になると各家々にやってきて、その1年その家を守る神様だと言われており、先祖の霊が山の神となり子孫繁栄を見守ってくれているという説と、農耕の神、田の神がその年の豊作を運び込んでくれるという説があります。仏教が伝来した6世紀にはお正月は存在したとされており、日本最古の行事ともいわれます。古くから大切にされていた大晦日やお正月といった行事には、今でも多くの風習が引き継がれています。
現在でも私たちの生活に残る一般的な年末の風習の一つに、年末の大掃除があります。新年早々掃除をすると、「年神様」が連れてきた「福の神」も外へ掃き出してしまうため、掃除は年末に済ましておくという由来で始まったそうです。またこの年末の大掃除、実は毎年6月の終わりと年末の年に2度行われていた、「大祓い(おおはらい)」と呼ばれる風習に由来するという説もあります。6月の終わりに行われていたものは「夏越しの大祓い(なつこしのおおはらい)」と呼ばれ、毎年前半の6ヶ月の間にたまった穢れ(けがれ)を祓い(はらい)浄める(きよめる)ために行われたと考えられています。有名な行事としては、弊社のある天満の天神さんの夏越の大祓いが「天神祭り」となっています。一方、年末に行われたものは「年越しの大祓い(としこしのおおはらい)」と呼ばれ、残りの半年間の穢れを祓い浄めるためのものだったのです。色々なことに追われてしまいますが、こういった風習は大切にして様々な穢れを祓い浄め、福の神にずっとずっと居て頂きたいものです。
さて、年末といえば忘年会のシーズンでもあります。鎌倉時代には上流階級の貴族が一晩中和歌を詠んだ「としわすれ」という行事がありました。それが江戸時代になると庶民の中にも広がり、一年間の慰労のために酒を酌み交わす忘年会へと変化していきました。今年一年頑張った仲間で、美味しい日本酒を飲みながらお互いに労わりあうって素敵な行事ですね。今年最後の「健康的な日本酒との付き合い方」は、日本酒を飲むことでいつまでも若く元気にいようというお話です。
健康で若々しくありたいとの願いは誰もがもっています。ハリのある艶やかな皮膚が若い肌と言われますが、この肌の若さの秘訣は豊富な栄養にあります。愛飲家に血色のいい素肌がみられるのは、日本酒中のアミノ酸類が皮膚の表面を滑らかにし、外部の刺激に抗して体を保護しているからだそうです。
皮膚の保温・保湿成分は、肌再生アミノ酸と言われるプロリン・アルギニンが変化したコラーゲンで、本来成人の皮膚に含まれています。しかし、加齢やストレスなどによって、その量が減少していきます。日本酒を飲んだ時には、他の酒類より長時間、体温が2度ほど高い状態を続け、皮膚の表面の血液循環がよくなります。頬がほんのり染まってくるのは、末梢血管が広がり毛細血管の働きが活性化するからです。
脳細胞や心筋における酸素や栄養物の供給は血液によって行われます。歳をとると血液の溶解作用が弱まり、血小板を凝集させて血栓をつくり、血液の輸送を阻害します。日本酒には血栓を溶解する酵素のポリフェノールやウロキナーゼ、プラスミノ―ゲンなどが含まれていて、近年では血液のサラサラ効果として注目されています。
さまざまなストレスに見舞われる年代では、健康な体でみられる善玉・悪玉コレステロールのバランスも崩れ、動脈内壁に悪玉コレステロールが沈着し、さらに酸化をうけて動脈硬化をもたらします。「若さ」とは裏腹の動脈硬化を防ぐには、まず善玉を増やして悪玉を減らすことが大切で、日本酒にはその善玉コレステロールを増加させる効果があります。また、悪玉コレステロールを酸化させないことが重要ですが、日本酒には抗酸化作用のあるフラボノイドなどが含まれており、動脈硬化を予防し血管の若さを維持してくれるのです。もちろん一日2合までのほどほどの日本酒であることが大事ですので、忘年会の飲みすぎには十分ご注意ください。
(秋田大学名誉教授 滝澤行雄医学博士の「1日2合日本酒いきいき健康法」より)
いよいよ平成31年度の税制改正大綱が発表されますが、今年は消費税率引き上げに伴う対応、小規模宅地等特例の問題点、民法改正に絡んだ配偶者居住権の評価なども議題に上がっており、詳細が分かり次第、皆様にお知らせいたします。また、1月20日(日)にはお客様向けに、24日(木)には企業様向けに、恒例の税制改正セミナーを開催いたしますので、楽しみに是非ご参加くださいませ。
今年も残すところあとわずかになりました。年末に向け何かとご多用とは存じますが、くれぐれもご無理などなさらないよう楽しく元気よく、よいお年をお迎えくださいませ。