晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
秋も深まり、北国からは初雪の知らせがちらほらと届く頃、寒さ対策は大丈夫でしょうか。暑さに慣れた体には急激な気温の下降にはなかなか対応できず、体調を崩してしまうことがよくありますので、十分ご注意ください。
秋本番の大阪城公園では多くの樹木の紅葉が見頃を迎え、まっすぐにのびる銀杏並木が一面黄色の世界を作り上げ、またお堀も真っ赤なもみじが彩り、歴史のロマンあふれる大阪城天守閣とのコントラストは美しく、散策にぴったりです。といっても、ここ10年程、大阪城の紅葉をめでる散策などしていない情けない私です。
秋に美しく紅葉する木は「落葉樹」と呼ばれ、赤や黄色など鮮やかな色で私たちを楽しませてくれた後、儚げに葉を落とします。冬に近づき日差しが弱くなると光合成によって作られるエネルギーは激減するため、落葉樹は余分なエネルギーをカットしようと葉に栄養や水分を送ることをやめるからです。その代わり枝や幹にエネルギーを蓄え、寒い冬を乗り越える準備をします。落葉した木々は寒々しく寂しさも感じますが、その姿は木々たちにとって冬も強く生き残るための大事な手段ですから、秋の風物詩として日本の四季そのもので本当に美しいです。
我が家の庭は鶴見緑地の花博に携わった庭師の方に作っていただいたのですが、非常に一本気な方で日本の古来種のみの樹木で、落葉樹が70%以上を占めることを最初に宣言されました。何とか日本古来種で構築された日本の風情を残したいとのことで、私もその情熱に押され同意しました。先月から順次、やまぼうし(ハナミズキは外来種で却下)、かつら、いろはもみじ、あおだも、はいのき等の落葉樹が黄色や、赤色に色付き始めています。ただ、大変なのは落ち葉拾い、掃いても掃いてもすぐに溜まります。12月の末頃になると、葉がすっかりなくなり庭一杯積もった落ち葉で寂しい庭になり、まさに冬模様です。それが残念で常緑樹を多く植えたかったのですが、何年か見ているうちに落葉樹の素晴らしさに気づきました。
冬には枝ばかりの樹になりますが、春には若草色の新芽が芽生え、初夏には若葉が青々と成長し、夏には目いっぱい生い茂り、晩秋には鮮やかに紅葉し、そして散っていきます。まさに日本の四季であり、まるで人の一生を物語っているようです。必ず翌年には復活し、より大きく素敵になっていく、そんな落葉樹を見ると、身の引き締まる思いがします。自分自身も紅葉して喜んで頂きながらも、その後はしっかり養分を貯めて、次世代に引き継いでいかなければならない存在であることを四季を通して教えてくれるからです。
さて11月21日はボジュレ・ヌーヴォーの解禁日です。最近はTVニュースの話題で目にすることもあり、この時期に合わせて各地でイベントも多く行われます。「ボジョレー・ヌーヴォー」とは、フランスのボジョレー地区でその年に収穫されたブドウを使った新酒のことで、解禁日とは毎年11月の第三木曜日に全世界の人が一斉にボジョレー・ヌーヴォーを飲み始める日のことをいいます。“ヌーヴォー”はフランス語で“新しい”を意味するように「旬を味わう新酒」のため、フレッシュさを味わうように作られています。そのため長期保存には向いておらず、年内で飲み切ることがポイントだそうです。短い期間でも美しく咲く桜の儚さに似ていることもあり、特に日本人には人気があるのかもしれません。軽い飲み口のため、ワインが苦手な人にも飲みやすく、冷やしてビール感覚で美味しく頂いています。
日本酒の効用は今までお知らせしてまいりましたが、同様に赤ワインにはポリフェノールが豊かに含まれており、長生きの遺伝子を活性化させたり、アンチエイジング効果や美肌効果があるという研究結果も出されています。一方、白ワインははじめに葡萄ジュースを絞り、皮と種は外してから、葡萄ジュースだけを発酵タンクに入れて酵母菌で発酵させるので、赤ワインに比べるとポリフェノールは少ないのですが、むくみに良いと言われているカリウムが多く含まれています。たまには日本酒でなく、ワイン片手に秋の夜長を楽しんでみようかなと思っています。
今年は民法の大改正で、セミナーや執筆にてんてこ舞いの毎日でしたが、ようやく執筆は落ち着いてまいりました。と思ったら、もうすぐ来月には令和2年度の税制改正が発表されます。相変わらず、富裕層や高額所得者、海外財産などには増税が、一方事業承継には新たな減税も予想されています。これらの税制改正もきちんと踏まえながら、今回の相続法の改正を活かした安心な相続と困らない相続税を実現しなければなりません。これからも最新情報を素早くとらえ、きちんと解析し、皆様のお役に立つように頑張ります。なお、令和2年1月25日(土)に大阪市中央区のエル大阪にて、恒例の新春TMB税制改正セミナーを今仲先生とのディスカッションで開催いたしますので、ご予定を空けておいてくださいませ。
肌寒さが身にしみる冬隣、年末に向けてきちんと整理を始める時期に入りました。紅葉を愛で、一年を楽しく振り返りながら、元気に整理整頓に励んでくださいませ。