うららかな春の日差しが心地よい季節となりました。今年は桜の見ごろが例年より早く、４月になるのを待つ間もなく咲き始め、陽気な春の訪れが早かったように感じています。我が家の一寸桜も八重桜で例年4月の半ばに咲き始めるのですが、今年は初旬に咲き始め、緊急事態宣言で縮こまった心がパッと暖かくなりました。日本の代表的な桜であるソメイヨシノは蕾がちらほらと出てきたと思ったらすぐに花が開き始め、数日かけて満開になり暖かさが続くとあっという間に散ってしまいます。しかし満開時に寒さがぶり返すと、長く咲き続けてくれるので、私は花冷えも気に入っています。また、はらはらと風に舞いながら一気に散っていく儚さは桜の美しさを一層際立たせます。その散る姿はとても潔く、私たちには美しい姿の名残惜しさを感じさせてくれ、その魅力あふれる桜の生きざまに私たちのみならず、世界中の人々が魅了され続け、日本人の心の花となっているのでしょう。

　さて、2020年の年明けから新型コロナウィルスが猛威を奮い続け、今もなお様々なところに影響が及んでいます。古くから人間は、世界的大流行を巻き起こし数多くの人類の生命を奪ったペストやコレラ、天然痘などの恐ろしい奪ったウィルスと戦ってきました。今のコロナのように特効薬もなく、さらに衛生状態も非常に悪かったため、半数以上の方々がなくなるという暗黒の時代もあったのです。何とか特効薬である抗生物質が1929年に発見され、その後も偉人により研究が重ねられたおかげで医療技術や医学は確実に進歩してきたのです。治療薬やワクチン、診断法が開発され、また公衆衛生の改善によって、ようやく人間は感染症との闘いで優位にたてるようになりました。実際に2002年に発生したＳＡＲＳを封じ込めることに成功し、ウィルスは研究機関の冷凍庫に保管されているのみとなりました。感染症は原因や経路が分からないことから漠然とした不安と恐怖を引き起こしますが、「相手を知ること」により冷静に判断することが大事です。情報社会の現代では日々翻弄されますが、コロナウィルスにおいても、感染者を差別したりデマ情報に踊らされることなく、自分を見失わず、今できることをきちんと行い、皆でウィルスに打ち勝っていきたいものです。

コロナでの不安を吹き飛ばし、美しく甘やかな春を感じさせてくれるのが真っ白な花を咲かせる樹木です。街路樹として見かける白木蓮は、開花期に葉っぱをつけないため多くの白い小鳥が枝にとまっているように見える姿がダイナミックなうえに、大きく厚みのある白い卵型の花はとても優雅です。実は花を開いて２～３日で枯れてしまうので、街で見かけると短い花の盛りに出会えた幸運に心躍らせながら足をとめて見上げ、甘い上品な香りに包まれ心を和ませています。また、白木蓮と同じモクレン科で、早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせるのはコブシです。

早春に咲く“コブシの花”と“白木蓮の花”とはよく似ています。モクレンの花はその花の色（紅紫色）で区別できるのですが、白木蓮は遠目ではコブシの花と瓜二つです。この二つの花の違いをご紹介します。

樹の高さは木蓮が3～5m、コブシは18mと非常に高い樹です。花の特徴はコブシが花の大きさ4～5㎝くらいで、花びらの数が6枚、花びらの厚みは木蓮よりも薄めでひらひらとした感じです。木蓮の花の大きさは8～10㎝くらいで、花びらの数が9枚ですが内3枚は「がく」です。花びらは厚みがありコブシよりも厚ぼったいです。また、コブシは斜め上または横向きに咲き、木蓮は上向きまたは斜め上向に咲きます。コブシの果実は5～10㎝位の大きさがあり、袋果に入った集合果で、握りこぶしのようにゴロッとしており、この果実の形状がコブシの名前の由来です。今年の春こそは、白木蓮とコブシの違いを鑑賞しながら見比べてみるのも楽しいかもしれませんね！

　現実的には新型コロナウィルスによってズタズタになった経済環境にどう取り組むのかといった大きな問題があります。これを少しでも緩和するために、政府においても、新型コロナウィルス感染症緊急経済対策における税制上の措置が行われます。すべての税の納税猶予の特例、欠損金の繰戻還付の特例、テレワーク等のための中小企業の設備投資減税、中止イベントに係る入場料等の払戻請求権の放棄者への寄付金控除の適用、住宅ローン控除の適用要件の弾力化、消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例、中小企業者等が所有する償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税等の軽減措置、自動車税等の環境性能割の臨時的軽減の延長等、多数の減税措置が検討されています。きちんと解明して、皆様に正確な情報をいち早くお届け致します。

緊急事態制限中の季節の変わり目でございます。手洗い、うがいを励行して日々　　お体をご自愛のうえ、春麗らかな4月を明るく元気にお過ごしくださいませ。