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晶子の徒然草

代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。

1月のレター

 年が明け寒さが募ると、鯛しゃぶ、寄せ鍋、かき鍋、熱いおでん等を皆でワイワイ楽しく食しながら一献傾ける時間が、とても幸せに感じられます。

 冬のお鍋も大好きですが、昨年から電化製品で自家製のお餅を搗いているので、お雑煮もお正月の楽しみの一つになりました。お雑煮は一年の無事を祈りお正月に食べる伝統的な日本料理ですが、所変われば品変わるとはまさにこのお雑煮の事ですね。餅の形やだし、具の種類にいたるまで、地方や家庭ごとに千差万別です。大学生の頃、友達と話をしていて、甘いおしるこのようなお雑煮を食べている人、鶏肉と昆布のお出汁のすまし汁に焼き餅を入れて食べている人がおり、びっくりしたことがあります。

 私が幼い頃から知っている関西地方のお雑煮は白味噌仕立てですが、日本では少数派で、東日本と近畿を除く西日本では圧倒的にすまし汁仕立てが多いと、料理に詳しい東京のお客様に教えてもらいました。お餅も千差万別で東日本では角焼きもちを入れたすまし汁仕立て,西日本では丸餅を茹でたものが一般的だとのことで、関西人の私などは、「えっ、お正月のお餅なのに角型~?」とびっくり致しました。関西では 昔から「円満」の意味を持つ縁起ものの丸餅が使われているのですが、江戸時代には江戸に人口が集中しており、一つずつ手で丸める丸餅では手ごろな値段で需要を満足させられず、手っ取り早く数多く作れる角餅が使われるようになったそうです。また、汁に入れる前に焼いて香ばしさを出したもの、生のまま汁に入れて煮るもの等、餅の料理方法も様々です。

 私は元旦は餅を煮込んだ白味噌仕立て、二日は焼いたお餅を入れたすまし汁仕立て、三日はお餅をレンジで温めてから普通味噌で軽く煮たお雑煮と、三が日はお雑煮の種類を変えて楽しく食べてみました。ただ、お雑煮の具は、ダイコン、ニンジン、かまぼこ、シイタケ、青菜など手抜きでいつも一緒でした。しかし、何といってもお雑煮は出汁が決め手、昆布を一晩漬け込んだ水に鰹節をいれ沸騰させすぐ濾すととっても美味しいお雑煮の基本の出来上がり。この出汁で作った白味噌仕立てのお雑煮が一番かなと思っています。
皆の話を聞くとダイコン、ニンジンなどの野菜に加えて、具もその土地の産物が入るようで、山菜やキノコ、サケやイクラなど多種多様に入れられているのを知り、ますますいろいろあるのだなと驚いています。

 なかでも、私が驚いた「お雑煮ビックリベストスリー」をご紹介致します。
先ずは、香川県の白味噌仕立ての汁にあんころ餅を入れたお雑煮です。高松のお客様に教えて頂いたのですが、びっくり仰天。なぜお正月の味噌味のお雑煮にあんこ餅が入っているのでしょうか。私にはどんな味がするのか理解できません。

 次は岩手県のお雑煮。三陸沖で獲れる魚介類がよく具に使われるようで、岩手県の海岸沿いの町では「ほや」を、釜石市では焼いたワカサギをトッピングし、筋子は東北一円で使われるそうです。大根、にんじん、ごぼう、せりが副材だそうですが、何と、すまし仕立にして中のお餅は甘いクルミ醤油だれをつけて食べるそうです。東北の税理士さんに聞いたのですが、具の豪勢さと共に、食べ方に絶句してしまいました。

 次は奈良県。味噌仕立てのお雑煮には、四角く切った豆腐とコンニャク、輪切りにした野菜と丸餅が入れられており(ここまでは普通の味噌汁のような気がします。)、お雑煮からわざわざ餅を取り出して甘いきな粉を付けて食べるのだと、娘の友達が言っていました。近畿地方なのに、何故と納得がいきませんでした。でも、お雑煮の味覚は、このように幼い頃から慣れ親しんだものが一番口に合うのでしょうね。

 気候風土(環境)が異なれば、言葉も生活習慣も異なるように産物も異なります。そこに住まう人々の嗜好に合わせて食生活が営まれていた時代であれば、おのずとその産物を活用した郷土色豊かな料理が生まれます。お雑煮は、昔の人々の生活が感じられる食文化の一つであると感慨深い物を感じました。沢山摂取したお雑煮パワーで、天馬の如くスタートダッシュを切りたいと思います。

 今年も新たな年を迎えました。税制改正の小冊子を年末年始のお休みに書き上げましたが(おかげで今年もお正月に遊べませんでしたが(-_-;)、これから春にかけ税制改正の本を始め、改訂本も数多く仕上げなければなりません。さらに、まだまだ寒い日々が続くとか、ちょっと気が重くなりかけましたが、薫り高い梅の開花がもうすぐだという嬉しいニュースもそろそろ聞くことが出来ると思うと、確定申告や執筆が完了したさわやかな春の訪れが心待ちでなりません。

 今年も元気いっぱい皆様の福の神となれますよう、全力を尽くしますので、よろしくお願い申し上げます。

1月