晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
立春にもかかわらず相変わらず朝晩の冷えが厳しい日が続き、あちこちで風邪や気管支炎の方が増え、自分が罹患しないかドキドキしつつ元気に走り回っています。一方、自転している地球の公転周期は1年で1周きっかりでなく年に約6時間遅くなるためにずれが生じ、今年は4年ぶりに立春が2月3日となりました。立春の前日である節分が今年は2月2日でしたが、昔からの習慣が尾を引き2月3日でないと、少しあれっとなってしまいます。さらに、今後は2057年まで4年に1度節分が2月2日なり、その翌年2058年も節分は2月2日となるそうです。こんなに調整し続けなければならない暦や天文の複雑さを実感し、昔の暦博士ってすごい人であったと尊敬の念を覚えます。
今年の節分は日曜日で弊社のセミナーがあり、会議も終え20時を回って帰宅すると、さっそく豆まきタイムが始まりました。我が家の4歳児の姫はなんと私を鬼に指名しましたので、おおわらわ。手書きで鬼のお面を作り、スエットスーツに着替え、髪を振り乱して鬼に大変身。体中に豆をぶつけられた赤いお面の鬼は悲鳴を上げて屋外に退散。姫は容赦なく豆をぶつけて「鬼は外!福は内!」と楽しんでいました。お陰様で今年も、邪気を外へと追い払い、幸福だけが家に入ってくるような良い年になるようです。
さて、2月と言えば梅。弊社の氏神様である大阪天満宮は梅が有名で、2月には「てんま天神梅まつり」が開催され多くの人々が梅の花を楽しんでいます。この時期は梅、もう少しすると桜と、日本人はお花見が大好きですが、いつごろからお花見をするようになったのでしょうか。お花見の起源は諸説ありますが、奈良時代には貴族が梅を好み鑑賞していたようです。現代ではお花見と言えば多くは桜を指しますが、そのころの日本では遣唐使を介した中国との交易が盛んで、中国文化や物品も多く日本に伝わり、その中の1つに梅がありました。その人気ぶりをうかがえるのが奈良時代の「万葉集」に詠まれた梅の数です。桜を詠んだ歌は43首に対し、梅を詠んだ歌はなんと110首!梅は桜の倍以上詠まれているのです。しかしそんな人気の梅ですが、平安時代に入るとお花見は梅から桜へと移り変わっていきました。
桜の花でのお花見の起源は嵯峨天皇が催した「花宴の節」という宴で、桜の下で宴をしている宮中の様子は平安時代中期の名作「源氏物語」にも記されており、平安時代前期に編まれた「古今和歌集」でも、桜を詠んだ春の歌がとても多く残されています。桜は儚く華やかですが、梅の甘い柔らかな香りは春の訪れを告げてくれ、桜よりもこれからを感じさせる気配が強く私は好きです。
さて、立春とともに通常国会が幕を開けます。与党が過半数を取れないのですから、国民民主党か日本維新の会の同意を取れなければ予算案が成立せず、国家運営が停滞します。国民民主の基礎控除の引き上げ額75万円をそのまま実現すると7兆円の財源が必要で、財源で揉めたため国民民主の参加しない税制改正大綱となってしまいました。国民民主がだめならと与党が目を向けた維新の第一関門は高校授業料無料化がですが、これは財源は6千億円くらいといわれています。財源だけ比べれば維新との取引が有利ですが、その他にも様々な付帯条件が付いてくると思われます。ともかくも、3月の第1週目には法案を通さねばならないのですから、与党にとっては今月が政治折衝の山場となります。果たしてどちらに賛成してもらうのか、そのためにはどのような予算付け、税制改正になるのか、まさに私たちの今年を決める裏も表もある国会劇場に注目です。来月には固まっていると思われる速報をお知らせいたします。
まだまだ寒い時期ではありますが、梅や椿などの花を愛でて春の訪れを感じながら、冷気に負けず明るく元気にお過ごしくださいませ。