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晶子の徒然草

代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。

5月のレター

 新緑がまぶしい季節となりました。鮮やかな緑色の葉が風をうけてそよぐ姿はまさに風薫る五月!とても清々しいですね。

 我が家では何と2年ぶりに三寸あやめが華やかに何輪も大きな花を咲かせてくれました。私はあやめと言えば青紫色と思い込んでいたので、オレンジ色の花が咲いたときは本当にびっくりしました。また、三寸とは草丈と思っていたのに、我が家のアヤメは花の大きさが三寸でとても大きくこれまたビックリです。実はいつも球根や花苗はどんなふうに咲くのかや色彩もあまり考えず購入し植えているので、咲いたときは嬉しさと驚きで、まさにミステリーのなぞ解きができたような気分となり思いっきり楽しんでいます。お陰様で、ゴールデンウイークは家に籠りっきりで、何冊も依頼を受けて溜まりに溜まっている原稿をこなし続けている私をとても和ませてくれました。

 また、お気に入りのヤマボウシは今年も白く清楚な花を咲かせ始め、一昨年咲かなかったので、今年はどうなるかとドキドキしていた私を安心させてくれています。白い花と緑の葉のコントラストが鮮やかな、自宅玄関前のヤマボウシアーチをくぐるととてもウキウキとした気分になります。気候が穏やかで晴れた日も多く、草花たちも生命力に満ちあふれていて、五月は本当に素敵な季節ですね。

 そんな緑あふれるこの時期は新茶の季節でもあります。新茶の時期は地域によって異なり、3月下旬の鹿児島県のスタートから5月下旬の埼玉県まで順番に北上していきます。お茶の葉の新芽で作ったものが新茶で、その年の一番初めに摘み取られるお茶なので一番茶とも言います。ちなみに茶葉は年に最大4回収穫されるので、新茶(一番茶)の次は二番茶、三番茶、四番茶(秋冬茶)と続いていきます。

 新茶と言えば「夏も近づく八十八夜~♪」という初夏の茶摘みの光景がうたわれた唱歌「茶摘み」がありますが、まさにこの八十八夜こそがお茶が最もおいしいとされる時期なのです。もともと八十八夜とは節分や彼岸、土用などと同じく、季節の移り変わりを把握するために昔の人が設けた暦の上の特定の日を表す雑節(ざっせつ)のひとつで、立春から数えて八十八日目にあたる日になります。

 立春から始まる二十四節気は中国で生まれたものですが、雑節は日本生まれです。昔から季節を知る手がかりとして二十四節気が使われていましたが、農家の人たちにとっては二十四節気だけでは季節の移り代わりを的確につかめないため、日本独自で考えだされた暦が雑節になります。そして八十八夜には「八十八夜の別れ霜」という言葉もあり、農家にとっては霜の降りることが少なくなる、新たな農作業の準備をする節目の時期になるのです。

 また、八十八夜を過ぎると数日で立夏(今年は5月5日)を迎えることになり、暦の上では八十八夜は春から夏に移り変わる節目の日、夏の準備をする日、そして末広がりの八が重なる縁起のいい日とされてきました。よって、この時期に一番おいしいお茶、特に八十八夜茶は手摘みが多い最高級品として、かつ暦の上で大変縁起のいい、今年一年の無病息災を願うお茶としてとても重宝されています。私も大好きです。

 お茶の新芽には前年の秋からひと冬乗り越えて蓄えられた成分があふれているため、新茶には二番茶以降のお茶よりもうまみのもとであるテアニンなどの成分を豊富に含んでいるそうです。そんな新茶を美味しく味わうには、茶葉の量はいつもよりも1割ほど多めに入れ、湯温は70~80度で約30秒蒸らしてから、最後の一滴まで注ぎきると良いと、教えて頂きました。この時期にしか楽しめない旬のもので、栄養価が高く、無病息災も叶う(かも知れない)縁起のいい新茶を、花に囲まれながら、ゆっくりと味わって日本人の喜びをかみしめたいものです。

 今年の税制改正は非上場株式の納税猶予制度が一躍注目を浴びています。私の税法研究の2大テーマは「生前贈与」と「事業承継」ですので、執筆にも力が入っています。どちらも書籍を出版しており、お陰様で10年以上のベストセラーとなっています。是非沢山の人に喜んでいただきたいので、当分の間は休日返上で執筆活動にいそしむことになるでしょう。書いているときはこんなに苦しいことはないのに、出来上がると本当に嬉しく、書店で見かけると抱きしめたくなってしまいます。改訂版が出来上がったら皆様も、美味しいお茶を飲みながら、是非読んでくださいませ。

 雨が降ったり、気温の寒暖差が激しい季節ですが、お体をご自愛いただき、新茶と新緑や花々のパワーを借りて、五月の晴れた空のように皆様が晴れやかに、楽しく元気よくお過ごしくださることをお祈りいたしております。

5月 5月