晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
春らしい陽気を感じるようになり、上を向くと晴れやかな青空と春の花々のコントラストの美しさが待ち遠しい季節となりました。私がよく入浴中に口ずさむ曲は、“春の日”という言葉も出てくる「上を向いて歩こう」です。“涙がこぼれないように”や“一人ぽっち”、“(涙で)にじんだ星”といったこの曲の歌詞から、どんなに辛くとも悲しくとも上を向いて星を見てごらんと温かい励ましが伝わってきます。“一人孤独な夜を過ごしたとしても雲の上の幸せを信じて歩こう”と、今のコロナ禍や不条理な人間関係の中を悩みながらも生き抜いていく私達への応援歌です。あったかいお風呂の中で星を眺めながら口ずさんでいると、不思議や不思議、勇気と希望が湧いてくる大好きな曲です。
さて、3月といえば桃の節句、お雛祭りです。姉と私には祖母が沢山の小さなお雛様(お内裏様、三人官女、五人囃子、随身、仕丁など)を御殿付きの豪華な七段飾りとして買ってくれました。飾り付けはなかなかの大仕事で、長年箱の中にしまわれたままです。私の父母から娘には大きな親王飾りを贈ってくれました。このお雛様は飾り付けの手間が簡便なため、毎年箱から出て春の始まりを華やかにお祝いしてくれます。そして今年は我が家の美緒の初節句です。収納場所もないので、美緒には華やかなつるし飾りを贈りました。さらに50年以上私たちを見守ってくれている小さなお雛様にも久々に登場頂きました。
一般的な飾り付けは向かって左側が男雛、右側が女雛となっています。私の父母はどちらも京都出身なので、幼いころから向かって右側が男雛、左側に女雛を飾ります。これは「帝」と「妃」の位置が、明治以降変わってきたからです。日本には古くから左方上位という考え方があり、左大臣の方が右大臣より格上で、神社で手水を使う時にも左手から清めます。平安時代の帝は妃の左側に座っておられ、歴史あるしきたりを重んじている京都では今でもそのように内裏雛を並べています。明治時代の終わりごろからは西洋のルールに準じて天皇は必ず皇后の右側に立たれるようになり、関東はじめ一般的にはそのように雛人形を飾るようになったそうです。我が家は京ルールです。
お顔も京雛は目が細めのはんなりした目鼻立ちであるのに対し、関東雛ははっきりとした目鼻立ちをしています。地域によって飾り方やお顔の差はありますが、女の子の健やかな成長と健康を願う思いはいつの時代も同じで、雛人形は子供の厄を背負ってくれるとして、親達は子供達と雛祭りを楽しむのです。
雛祭りの食事といえば、ちらし寿司とハマグリのお吸い物。栗のような形をして浜辺で見つけることができるとの所以から可愛いその名がついたハマグリは雛祭りや結婚式などのお祝い事でよく使われます。ハマグリの貝のそれぞれ対になっている殻は、もともとの対としかぴたりと合わず他の殻とは合わせることができないので、女性が生涯を共にできる伴侶と出会いその縁が永遠のものとなるようにという意味が込められているのです。
ハマグリには裏と表があり、見分けるには貝の蝶番を下にして垂直に立てから手を放して下になった側が裏です。裏側に貝柱がついて身があり、ハマグリを調理するときに裏を下にすればエキスをこぼさずに美味しく頂けます。ハマグリにはビタミンB12が豊富で、腰や肩こり、不眠などを改善する働きがあり、私は日本酒をかけて酒蒸しにしておいしく頂いています。
確定申告の提出期限が4月15日に延長されましたが、やはり3月15日に完了しないと、次年度へのスタートが遅れてしまいます。コロナ禍で資料集めも大変ですが、心温かいお客様のご協力を得ていつも通り終えることができそうです。4月には新税制が施行され、いよいよポストコロナの時代を目指し、日本の良さ、勤勉さ、おもてなしの精神で皆様とともに、新たなるステージを目指していきたいと願っております。
花冷えの頃は体調を崩しやすいものですが免疫力をつけて乗り切り、桜の開花を楽しみに、花の苗を育てながら心地よい春風の到来をお待ちくださいませ。