晶子レター
代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。
日増しに暖かくなり、ようやく春めいてまいりました。弥生の「弥」は〝いよいよ″、「生」は〝生い茂る″という意味で、冬の間に眠っていた花や草木がいっせいに芽吹き、あたりを美しく彩ってくれることへの喜びが感じられます。この時期に降る雨は、花の開花や草木の育成を促してくれることから「甘雨(かんう)」や「育花雨(いくかう)」「催花雨(さいかう)」などと呼ばれます。懐メロの世界では暗く悲しいイメージをもたれることの多い雨ですが、この時期は優しく希望に満ちたイメージとして表現されています。昔から日本人がいかに春という季節を心待ちにしていたかがよく表れていますね。私も、一雨来るたびに花が大きくなっていくのを目の当たりにし、この時期の雨が好ましく感じられます。
「春の皿には苦味を盛れ」という諺があり、その謂れは、昔から日本人が食してきた春野菜、特に山菜類のもつ素晴らしい効果に由来します。我々人間は寒い冬を耐え抜くために、長い歴史をかけて冬には体に脂肪を蓄えるようになりました。しかし暖かく活動的になる季節を迎えるにあたり、人体は脂肪を溜め込んだ体で過ごすわけにはいかず、溜まった脂肪や老廃物を排出し、何とか春仕様の体になろうと奮闘するのです。
そこで、山菜類のもつ栄養素が効果を発揮します。山菜類には、春野菜独特の苦味成分「植物性アルカロイド」が含まれおり、「植物性アルカロイド」は腎臓のろ過機能を向上させてくれる効果や、解毒作用、新陳代謝を促進してくれる効果があるといわれています。またその他にも、赤ワインと同様に「ポリフェノール類」の成分も含まれており、このポリフェノール類にも体に溜まった老廃物を外に出し、新陳代謝を高めるといった効果があります。まさに、冬から春への切り替えにぴったりの食材といえます。
しかし、山菜はアクが強いものが多く、その特徴によりそれに合った方法で下処理してからしか調理して食べることができません。ただし、私の大好きなコゴミ、タラの芽、セリ、ハマボウフウなどは、アクがそこまで強くないため、塩を加えたお湯で2~3分茹でて冷水にとることのみでアクが抜けます。そのあとだし汁に浸してお酒のあてにすると本当においしいです。ウド、フキ、ヨモギ、ツクシなどは、塩茹でだけではアクが抜けないため塩茹でをした後に流水に晒す必要があります。さらにアクが強いワラビ、ゼンマイ、フキノトウなどは、塩茹でやその後の流水での晒しぐらいではアクが抜けず、重曹を使うことになります。重曹小さじ2/3杯を熱湯2リットルに入れ、山菜を入れたらすぐに火を止め、落し蓋をして冷まし、一晩水にさらしておきます。この調理方法に1回だけ挑戦しましたが、手間がかかるため今では手を出していません。また、油で揚げる場合は、アクの弱いものは下処理の必要もなく油と山菜は相性が良く、揚げることで山菜独特の苦みが程よく抜け、山菜の天ぷらはお酒とよく合うと評判の人気者です。
美味しく簡単な調理方法なのに、私は揚げ物が苦手なため、あまり食べられず残念です。でもいろいろな簡単にできる山菜料理にチャレンジして、春にしか食べられない貴重な旬の食材を美味しく頂き、身も心もすっきりし、活動的な春を過ごしたいと願っています。
さて、今月も「健康的な日本酒との付き合い方」をご紹介します。今月は、日本酒を飲んで老化を防いでいこうというお話です。「老化と長寿」は人々の関心事ではありますが、飲酒は高齢者の学習機能や認知機能を高め、老化を防ぐことが分かってきました。米国の研究では、中等量(1日1杯~2杯)飲む人の学習能力や推理力は、非飲酒者や大量飲酒者(3杯以上)に比べて上回っていたそうです。適量の飲酒が高齢者の脳を活発にさせ、認知機能の低下は非飲酒者の4分の1に抑えたというから驚きですね。
初老期になると、体は衰え精神的にも衰退の方向に進み、こうした期間に抑うつ的色彩の強い老人性認知症になりやすいとされています。これには脳血管性認知症とアルツハイマー病がありますが、日本では約80%が脳卒中に起因する脳血管性型と言われています。欧米の研究で認知症の発生リスクは、中等量飲酒者が非飲酒者または大量飲酒者に比べ20~30%低下しています。また、記憶障害は学習機能に関わる大脳の脳神経伝達物質バソプレッシンが正常に働かなくなってくることが原因ですが、これを調整し記憶能力を改善してくれる活性化物質(3種類ペプチド)が日本酒から発見され、海外で話題になっています。
骨粗しょう症は「沈黙の盗人」と言われるようにまったく気づかずに進行し、大腿骨頚部骨折を起こし、寝たきり老人になってしまうケースが多いのだそうです。最新の医学研究は、適量の飲酒が骨粗しょう症を改善・予防することを明らかにしました。中等量の飲酒が体内のエストロゲン値を高め、また飲酒量の多いほど骨密度は高く、骨折のリスクを低下させています。骨格筋の修復や増強に日本酒に含まれるバリン、ロイシンなどアミノさん効果も大きく、骨強化のサプリメントにも含まれるレチノールの過量摂取が健康を害するとの指摘があるだけに、飲酒による有益性が期待されます。が、くれぐれも飲みすぎは禁物ですよ。
(秋田大学名誉教授 滝澤行雄医学博士の「1日2合日本酒いきいき健康法」より)
このように日本酒の味方の坪多ですが、今は皆様の確定申告を仕上げるために獅子奮迅中の社員を支えるために、私も寝食を忘れ励んでおり、若い皆が無我夢中で働いてくれる様はこれからの日本を任せるにふさわしいと感動しています。税制改正もいよいよ本決まりですが、私も確定申告が完了次第、依頼されております執筆にとりかかり、皆様にお役に立つ情報を提供すべく、またまた全力を尽くしますのでお待ちくださいませ。
桜の便りが待ち遠しい今日この頃、すっかり春めいてきました。皆さまも、どうぞ春の素敵な夢を見てくださいますよう、お願い申し上げます。