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晶子レター

代表が最新情報をお伝えすると共に、毎日に全力を尽くす意味合いや
季節の移ろいなどの想いを月1回配信しています。

9月のレター

 暑さ寒さも彼岸までとは言いますが、ここ数年はお彼岸の頃でもまだ最高気温が30度近くあり、過ごしやすいとは言えない気温です。庭でも、まだまだ夏の花が幅を利かせていますが、四季咲きの秋バラは豪華さはありませんが、落ち着いた雰囲気で密やかに、そっと香り豊かに咲き始めています。

 これからの秋の花と言えばやはり菊。菊の歴史は古く、観賞用の菊は奈良時代に中国大陸から日本に伝来しました。当初から高貴な美しさを持つ花として認識され、平安時代には「菊月」や「菊の節句」として季節の行事の主役となっていました。皇室の御紋としても知られており、桜と同様に日本を象徴する花で、そんな菊を愛した芸術家の1人に葛飾北斎がいます。

 葛飾北斎といえば「富嶽三十六景」で知られる江戸時代後期に活躍した浮世絵師ですが、当時としては非常に長寿で90歳まで生を全うしました。富嶽三十六景のような版画は大量生産されていますが、北斎は肉筆画も手掛けています。亡くなる2年前の88歳の時に直接絹に描いた肉筆画「菊図」(長野県の北斎館所蔵)は絹の滑らかな質感が生かされた作品で、二幅の掛け軸が一対となって一つの作品になっており、画面いっぱいに赤や黄、青といった色とりどりの様々な菊が咲き誇っており、北斎の年齢を感じさせない圧倒的な生命力を感じさせる傑作です。菊を立体的に見せる花びらの繊細なグラデーションや色彩の鮮やかさを使った描法、花びらの表裏まで描き分ける緻密な筆使いにより、まるで本物の菊がそこに存在しているかのような重厚感があります。これを北斎館で見たときにその迫力に圧倒され、一気に北斎の画が大好きになりすぐにレプリカを購入し、秋にはいつも玄関の特等席に飾っています。

 好奇心いっぱいの北斎はありとあらゆるものを描き尽くそうとし、西洋由来の絵画技術にも興味を持ち、銅版画やガラス絵、油絵などの描法を研究しては試みていたそうです。北斎の画業は欧州へと波及し、ジャポニスムと呼ばれるブームを巻き起こして19世紀後半のヨーロッパ美術に大きな影響を及ぼしました。存命時より変わった凄い画家として知名度を持っていましたが、1998年にアメリカの雑誌『ライフ』が企画した「この1000年間で最も偉大な業績をあげた世界の100人」に日本人として唯一のランクインをしたことで、国外での評価の高さが認識され、国内においても再評価されるようになっています。 画の素晴らしさはもちろんですが、好奇心いっぱいのひたむきな人生と、88歳という年齢になっても挑戦し続ける姿にとても感銘し、私もいくつになっても北斎のように好奇心いっぱいに挑戦し続けていきたいと思います。

 8月が終わっても貸付用不動産の評価の見直しのパブリックコメントが出されず、財産評価通達の見直しは10月以降になりそうです。また、春から急に検討が始まった取引相場のない株式の評価見直しも、今年の年末には固まりそうです。それに併せて、非上場株式の相続税・贈与税の納税制度も特例が一旦令和9年末に期限到来で終了するので、より改良された制度が創設されるとの展望もあります。今年の秋から令和9年末までは、財産評価の抜本的な見直しや事業承継税制の行方など、目を離せない大改革の1年4か月です。

 不動産所有者の方々は今後どのように財産を活用し承継していくかの判断、不動産価格の今後の動向も気になります。不動産を法人化されている方々は法人の運営指針や、株式の移転方法・時期など考慮すべきことが多々あります。会社経営者の方々はインフレ傾向にある世の中でどう舵を取るべきか、事業を承継すべきか、課題が山積みです。この年末までは税制の動向、高市政権の経済の舵取りをしっかり見極めなければなりません。

 まだまだ暑い日が続き、秋らしい季節を感じられるのはもう少し先になりそうですが、花や雲は少しずつ秋の姿を見せてくれています。好奇心を持って人生を楽しむと、心身の健康や生活の質のプラスに大きな効果があるそうです。皆様もぜひ、小さな新しいことにワクワクしてチャレンジしてください!

今月の写真